- 自分ってちゃんと働けるのかな
- 働くのに抵抗を感じる
- 今の仕事辛いな
こんな気持ちを抱えたまま、求人サイトを開いては閉じる日々が続いていませんか?
働いた経験が少ないことへの引け目、ブランクが空くほど怖くなる一歩目、「次の職場でもまた続かなかったらどうしよう」という不安。
1人で悶々と考えるほど、答えが遠ざかっていく感覚があるかもしれません。
そんなときに知っておいてほしいのが、就労移行支援という選択肢です。
就労移行支援はサポートを受けながら働くための準備を整えていける制度で、就労経験が少ない人ほど活用する価値があります。
この記事では、就労移行支援が必要な人の特徴・利用条件・就職率・障害者雇用で配慮してもらえることを、まとめて解説します。
就労移行支援が必要な人の特徴3選
就労移行支援が必要な人の特徴は次の3つです。
- 働きたい意欲はあるが、一人で就職するのが不安な人
- 会社で働くのが苦しかった経験がある人
- スキルやビジネスマナーに自信がない人
順番に解説します。
働きたい意欲はあるが、一人で就職するのが不安な人
「働きたい気持ちはある。でも何から始めればいいかわからない」
そういう人に就労移行支援は向いています。
就職活動では、履歴書・職務経歴書の作成、面接での受け答えの練習、職場の雰囲気への適応など、やることが山積みです。
はる一つひとつは小さなことでも、積み重なると「もう無理だ」となってしまう人は多いもの。
自分の特性や苦手なことを分かっていない状態で就職活動をするのはリスクが高いです。
なんとなく今の職場が合わないという感覚だけで動いても、次の職場でも同じことを繰り返す可能性があります。
就職後の職場定着支援も行っているため、就職して終わりじゃなく、就職後も伴走してもらえる安心感があります。
会社で働くのが苦しかった経験がある人
以下のような経験に心当たりはありませんか?
マルチタスクができない:複数の仕事を同時に頼まれると何から手をつけていいかわからなくなり、どれも中途半端になってしまう
コミュニケーションが苦手:上司への報告・連絡・相談のタイミングがわからない、電話応対でテンパってしまう、雑談に混ざれない
特定の業務が極端にできない:書類整理は得意なのに数字の入力ミスが多い、口頭の説明は理解できるのに文字にするのが苦手など
これらは「努力が足りない」「慣れれば治る」の問題ではなく、脳の情報処理の特性に関わっていることがあります。



きちんとした支援や環境調整があれば、格段に働きやすくなります。
「自分はダメなやつだ」と責め続けてきた人が、支援を受けてはじめて「そういう特性があったんだ」と気づき、自己肯定感をとりもどすケースはよくあります。
スキルやビジネスマナーに自信がない人
「社会人として当たり前のことができていない気がする」という不安を持つ人も、就労移行支援が必要かもしれません。
具体的には、
PCスキル:Excelの基本操作、メールのやり取りなど
電話対応:敬語の使い方、取り次ぎの手順など
接客・事務の基本:来客対応、書類管理の仕方など
社会人マナー:時間管理、報連相の仕方、服装など
上記のスキルは学校で体系的に教わらないことが多く、なんとなくできていない状態のまま働いている人も多いです。
就労移行支援ではビジネスマナーやPCスキルをゼロから学べるプログラムが用意されているところもあり、”今さら聞けない基礎”を安心して学べる環境がととのっています。
就労移行支援を使える人の条件
就労移行支援は誰でも使えるわけではなく、一定の条件があります。
具体的に次のような点の条件があります。
診断書等で相談・申請できる場合がある年齢
18歳以上65歳未満であることが基本条件です。



ただし、65歳以上でも一定の条件を満たせば例外的に利用できるケースがあります。
障害・疾患の種類
以下のいずれかに該当することが必要です。
- 身体障害
- 知的障害
- 精神障害(うつ病、双極性障害、統合失調症など)
- 発達障害(ADHD、ASD、LDなど)
- 難病
重要なのは障害者手帳がなくても、医師の診断書等で相談・申請できる場合があることです。
「手帳を持っていないから関係ない」と諦める必要はありません。
精神疾患や発達障害の場合、主治医の診断書・意見書があれば、市区町村の福祉窓口で「障害福祉サービス受給者証」を申請でき、就労移行支援を利用できます。



主治医への相談、気になる事業所の見学、市区町村窓口での申請を並行して進めるとスムーズです。
その他の条件
就労移行支援を使える人のその他の条件として以下があります。
- 一般企業への就職を目指していること
- 自治体に就労に向けた訓練や支援が必要と認められること
- 障害福祉サービス受給者証を取得できること
受給者証の取得はお住まいの市区町村の窓口で手続きできます。
はじめてで不安な人は、就労移行支援事業所のスタッフが手続きをサポートしてくれることも多いので、気軽に問い合わせてみてください。
就労移行支援の就職率
就労移行支援を検討するうえで気になるのが「本当に就職できるの?」という点です。
厚生労働省のデータでは、令和6年における就労移行支援のサービス利用終了者が一般就労へ移行した割合は60.2%で、2人に1人以上が一般就労につながっている計算です。



ただしこの数字だけで事業所の良し悪しを判断するのは危険です。
事業所のサイトに載る“就職率”は、公式の一般就労移行率と計算方法が異なる場合があります。
たとえば、
「利用者全員」を分母にする場合と「訓練を修了した人だけ」を分母にする場合
「過去1年分」のみを対象にする場合と「過去3年分」を平均している場合
など、事業所によって計算の仕方が異なります。
「就職率90%!」と書かれていても、分母の取り方次第で数字は大きく変わるから注意です。
ですのでいくつかの点を総合的に判断することが大切です。
事業所を選ぶ際は就職率のほかに、以下の点も合わせて確認しましょう。
- どんな企業・職種への就職実績があるか
- 自分の希望や特性に合ったプログラムがあるか
- スタッフの支援体制や雰囲気はどうか
- 就職後の定着支援はあるか
実際に見学や体験利用をして、「ここなら安心して通えそう」と思える場所を選ぶことが大切です。
僕も最近就労移行支援の体験を数日間にわたり、参加しています。
体験を受けてみて分かることも多いので、気軽に体験をしてみてください。
障害者雇用で配慮してもらえること9選
就労移行支援を経て障害者雇用で働く場合、職場に様々な配慮をお願いすることができます。
特別扱いしてもらうのではなく、自分が力を発揮するための環境をととのえることだと考えてください。
今回は配慮の例を9つご紹介します。
- 労働時間の調整
- 休憩・休暇の使い方
- 業務内容の見直し
- 指示・連絡の方法
- 職場環境・設備の調整
- 騒音・光・刺激の調整
- コミュニケーションの工夫
- 情報共有・マニュアルの工夫
- 心理的なサポート体制
順番に解説します。
労働時間の調整
障害者雇用では体調や特性に合わせて短時間勤務からスタートしたり、フレックスタイムを活用したりすることができます。
僕が障害者雇用で働いていた時は、就5日の6時間勤務からスタートしました。2,3か月した後に週5日の7時間勤務に増やしました。
休憩・休暇の使い方
疲れを感じやすい場合は、休憩を小分けに取る、通院のための休暇を柔軟に使えるようにするなどの配慮が可能です。
僕はクローン病という難病を抱えていて、よくお腹がゆるくなるため、配慮をしてもらうならトイレ休憩の配慮をお願いしたいです。
精神科などの通院のための休みももらう必要があります。
業務内容の見直し
得意・不得意に合わせて担当業務を調整してもらえます。



僕も障害者雇用で働いていた時には、臨機応変が必要な業務について上司に相談し、対策を一緒に考えてもらいました。
指示・連絡の方法
口頭だけの指示が苦手なら、メモやチャットで補足してもらう。
僕は自分でメモすることを習慣にしていたため、口頭だけの指示にも困ることはなかったです。
職場環境の調整
座席位置の変更、パーテーションの設置、使いやすいツールの導入なども相談できます。
人によってはオープンオフィスが苦手な人もいるため、上記のような配慮が必要です。
騒音・光・刺激の調整
感覚過敏がある場合は照明の調整や静かな環境、ノイズキャンセリングイヤホンの使用許可なども対応してもらえることがあります。
コミュニケーションの工夫
電話応対が苦手な場合は担当から外してもらう、もしくはメール対応を中心にするなどの配慮をしてもらえます。



対面のやりとりが難しい場合は、チャットツールを活用する職場も増えています。
僕の以前の職場では電話応対が苦手だと面接で事前に伝えていました。
情報共有・マニュアルの工夫
業務手順をマニュアル化してもらう、変更事項を必ず文章で共有してもらうなど、口頭だけで終わる状況をなくす工夫もお願いできます。
心理的なサポート体制
相談窓口を設けてもらう、定期的に上司と面談する機会を作ってもらうなど、職場でのメンタル面のサポートも配慮のひとつです。
まとめ
就労移行支援は働けない人のためのものではありません。「このままでは続かないかもしれない」と思っている人が、次の1歩を踏み出すための場所です。
新卒1年目で転職を考えているあなたが感じている「なんかうまくいかない」という感覚は、もしかしたら特性と環境のミスマッチが原因かもしれません。
自分を責める前に一度専門家に相談してみることが、遠回りに見えて1番の近道になることがあります。
就労移行支援事業所の多くは無料で見学・相談を受けつけています。
まずは気軽に話を聞いてみるところから始めてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。







